ごあいさつ 大阪メチャハピー祭実行委員長(NPO法人オー・エイチ・ピー事務局長) 黒川弘章

実行委員長の写真


私たちは「踊りを通した青少年健全育成」を目的に22年目を迎える団体です。祭りは大阪城ホールをメイン会場に開催され、古川橋や枚方、大阪ビジネスパークでも会場を設け、2~3千人の踊り子が参加する踊りの一大祭典です。大きな特色としては、選ばれた人やダンスを習っている子だけではなく、練習さえすれば誰でもが大阪城ホールで踊ることができる、という所でしょうか。毎年10月に「本祭」を開催しますが、ここでは祭りの概要ではなく「なぜ私たちはこの活動をやっているのか」という所に焦点を当ててお話ししたいと思います。

大阪城ホールで踊る子ども達 ©大阪メチャハピー祭

20年前、大阪は青少年の非行が日本一、ワースト1でした。その状況を見て「何とかしないといけない」と大人が立ち上がり、活動はスタートしました。そんな折、祭りを立ち上げた理事長欠野アズ紗が、昔「日本一荒れている」と報道された稚内市立稚内南中学校の「南中ソーラン」と出会い、その魂の踊りに涙が自然に流れるくらいに感動しました。これほど人を感動させる踊りがあるのなら、ぜひ大阪の子ども達にもこの踊りを、と大阪メチャハピー祭は立ち上がりました。

また、私たちは祭りの開催と同時進行で、多くの学校園の授業に訪問し、踊りを指導するという活動も精力的に行っています。2003年ごろからはこの活動が爆発的に広がり、多いときには年間200日、1日3~4校ほどの学校に伺い、朝から晩までスタッフ総出で指導にあたっていたことを思い出します。私だけでもこれまでに3万人を超える子ども達に踊りを指導するくらいに輪が広がりました。そして学校だけでなく、少年院や、当時社会問題となっていた広島の暴走族、大阪で一番荒れていると言われた中学校や高校にも実際に指導に伺いました。

学校での踊りの指導
学校園での演舞指導風景 ©大阪メチャハピー祭

「踊りを通した青少年健全育成」って、分かりやすく教えてよ、とよく言われます。そんな時私たちは2つのキーワードで説明をさせて頂きます。それは「感動」と「社会性」です。

感動とは、大阪城ホールなどの多くの観客の前で踊る感動です。踊る前には心臓が飛び出るくらいに緊張し、踊った後には仲間と抱き合って喜ぶ。この感動体験は子ども達にとって一生の宝物になります。そして社会性ですが、この踊り、群舞は、一人だけ上手な人がいても良くは見えません。踊っているみんなが心や振りを合わせ、できる子とできない子はお互いに教え合います。そして練習で指導してくれる先生や、衣装を作ってくれる保護者への感謝の気持ちを持ち、自分が今こうして踊っていられることは、周りのみんなの協力があってこそだとを感じます。「個人」と「集団」との関係性、これを私たちは「社会性」と読んでいますが、この社会性を体感することは、子ども達が大人になっていくにつれて必ず必要となってくるものだと感じています。

大阪城ホールで踊る子ども達
大阪城ホールで踊る子ども達 ©大阪メチャハピー祭

活動を始めて20年が経ちました。以前は「踊りで青少年の健全育成なんてできない」「祭りに理念なんか要らない、楽しかったらええやないか」とたくさん言われ続けました。しかしただ楽しい祭りならほかにもありますので、私たちは信念をもってここまで活動を続けて参りました。今となっては、大阪じゅうの小学校や中学校で当たり前のように「南中ソーラン」が踊られるようになり、高校生の中で一番人気のクラブ活動はダンス部だという調査まで出て参りました。そして何よりも、このグラフにあるように青少年の非行が、20年前を100としたら、2018年にはなんと19.8%にまで激減しました。これは、私たちが何かをしたから、というのではなく、社会全体が「子ども達を何とかしないと」と意識が変わったからこうなったんだと感じています。

祭りへの参加者推移と、大阪の少年非行統計の推移グラフ ©大阪メチャハピー祭

ぜひ、私たちの活動の一端を、ご覧ください。

2分でわかる大阪メチャハピー祭
大阪メチャハピー祭の誕生(約10分)